ヴェネツィアの旅 どこか馴染み易い街ヴェニス
さて、前回の続き。
ヴェニスは比較的安全だが、それでもやっぱり気をつけた方が良い部分を紹介していこう。
⑴物乞い
「ボンジョールノ〜」と道端に突っ立って小声で不自然に挨拶をしているだけのおじさん
自らの帽子を裏返し、通行人に差し出して金品を求める人
道端に座り込み、祈るようなポーズで乞う人
様々居るけど、出来るだけ目は合わせずに無視をする事をお勧めする。
座り込んでいる人なんかは見てると可哀想になってしまって小銭を渡そうと思うかもしれないけど、そのシーンを他の物乞いやスリに見られていたらつけ狙われるかもしれない。
⑵スリ対策
比較的安全とは言え対策の一つもしないで行くのは危険。
僕の場合はサコッシュ(小さな肩掛けポーチ)にビデオカメラとちょっとしたアメニティを入れて羽織のシャツの中に隠すように肩掛けして持ち、財布は少額用と本命用に分けて少額用には20€くらい。(よもや盗られても良いくらい。)
それは普通にポケットに。
本命用は50€くらいでTシャツの下に隠したセーフティーポーチに。
パスポートもセーフティーポーチに。
側から見ると手ブラ。
よーく見ると持つ物は持ってるけど、ここまで対策を打ってる相手なんてスリ側としても面倒くさい。
中に手を入れたりし易いトートバッグや、一目に高級ブランドだと分かるようなハンドバッグなんかは危ないと思う。
そういったバックで歩いている人もいるけど、見たところイタリア人だったりするので、スリに対する心構えがあるからスリ側も狙うなら他を当たりたいところ。
⑶花売り、スライム売り
ヴェニスを歩いているとよく見かけるのがこの二つ。(他の都市にもいるらしいけど。)
大概は人通りの多い通路で一人で売っている。
スライム売りは多分あまり問題無い。
叩き付けて潰すと勝手に元どおりの形になる不思議なスライムを売っているのだが、子供達が結構欲しがって実際買っている。
路上で売り子が一人で実演販売的な事をしている。
ただ、値段をハッキリと表示していないのでもしかしたら相手の言い値次第では高く付くかも。
(これと同じで夜になると、空高く発光しながら飛んで行くパチンコみたいなオモチャ売りもいる。)
問題は花売り。
夜のサン・マルコ広場やリアルト橋付近によく居るのだが、これがまた無理矢理手にねじ込むように渡してくる。
まるで「あげるよ!」と言わんばかりだが、これを受け取るとお金を要求される。
彼らから普通に買っている人もいるのだが、手段がかなり乱暴な上に普通に怖い。
⑷夜道
夜になると急に道が分からなくなってくる。
元々が迷路みたいな街だから昼間でさえもちょっと迷うのに夜になるとそれこそ分からない。
Googleマップの案内もロクに機能しないくらい入り組んでいるので、夜歩いていると同じ様にGoogleマップに混乱させられた外国人観光客と道端で会う。
さて、こんなところだろうか。
実際に行く時はこの辺は気を付けて欲しい。
4(4/7)美し過ぎて全てを収めきれない街
路地裏も
もちろん船着き場も
まるで絵画の如く、目に入る全ての景色が美しい。
こう言ったら語弊があるかもしれないが、超広大なディズニーシーに居るような気分。
ディズニーシー自体もまたヴェニスをモデルにして作っている訳だから似ているのもよく分かる。
しかしシーの様な騒がしさは無い。
人で溢れているのに、のどかな空気を感じる。
多分ここに集まる人のほとんどが、「遊びに来た」というよりも「癒されに来た」という目的を持っているからだろう。
メインの通りや飲食店街なんて人混みが凄いのに何故かストレスに感じない。
特にこのリアルト橋という橋の周りの飲食店街は人がかなり多い。
(サポートで付いてきてくれたakkaが撮った写真なので左側の人物は僕。)
しかしこの辺を歩いているとリストランテのカメリエーレ(ホール・配膳スタッフのこと)が
「ボンジョールノ〜!オナカヘッタ〜?オイシカッタ〜!」
と陽気に声をかけて来る。
こちらも笑顔で「ごめんごめん!今は違うんだ!」と片言のイタリア語で断ると
「オーウザンネン〜!オイシカッタ〜!」
とジョークを飛ばした後、なんと
「あの店とっても美味しいよ。」
とかお勧めをしてくれたりする。
(競合相手を勧めてどうすんねん…)
とにかく何か緩い。だから喧騒の中でも癒されるのかも知れない。
景色も良いが人も穏やか。
ここはまさしくパラディーゾ(イタリア語で天国の意味)
リアルト橋を登る。
リアルト橋の中は意外にもショッピングストリートの様になっていて、出店で溢れている。
遥か昔からここは商店がひしめき合っていたらしい。
少し余談をすると、このリアルト橋は別の橋の崩壊を機に「強い橋を作ろう」という旗上げがあり建設に至った。
これだけ店があったらいつか崩れそうな気がするが、それでも数百年このままなんだから古代の技術には驚かされる。
リアルト橋を渡り
商店と住宅がさらに入り組むエリアへ。
リアルト橋はヴェニスのメインの二つの陸地を繋ぐ交通の要衝。
渡った先をまっすぐ行けば、あの有名なサン・マルコ広場へ辿り着く。
しかしここまで歩くと疲れる…。
一休み…
イタリアに来たら一度は食べておきたかったティラミスとジェラート。
大変美味しかった…!
重そうな見た目だが、意外にもサラッと食べれる。
恐らくだけど、イタリアと日本では使われている油がまるで違う。
この為か、終始何か重いものを食べていたにもかかわらず、一度も胃腸薬は使わなかった。
ちなみにこちらは初日の朝ごはん。
陽気なバリスタが楽しそうに経営しているカフェの一食。
奥のピザトーストは特筆するほどでは無かったが、手前のパニーニとノンナ風(田舎のおばあちゃん風的な意味)ティラミスは今でもヨダレ出るくらい美味しかった…。
そんなこんなで、腹を満たしつつ歩いていると
突然現れた!サン・マルコ寺院。
路地を抜けたらいきなりドンっと現れた荘厳な寺院。
本来はこの時計台の下を通ってくるらしい。
名前はムーア人の時計塔。
正午になると二体のオートマタ(自動人形)が鐘を打ち鳴らす。
この辺りは本当にカメラに収まりきらない。
パノラマでもまだまだ。
サン・マルコ寺院の荘厳な装飾を眺めつつ、その先の岬へ
風が強くなって来た。
潮風だ。
サン・マルコ広場のカフェはなんと世界最古のカフェ。
世の中のカフェというスタイルはここで作られた。
あれ?ここは…
LINEのデフォルト状態のホーム写真!笑
(帰国してから気付きました…。)
食べつつ歩きつつ、なんだかんだで8時間ほど散策していたがここで疲れてしまった。
この日はサン・マルコ広場にて終了。一旦ホテルへ帰宅。
バスに乗り、カンパルトの町へ。
僕が宿泊したこのカンパルトも実はお勧めしたいポイント。
どうやらヴェニスには独立起業してお店を構えている中国人が比較的多くいるようで、今回の旅では彼らに本当にお世話になった。
泊まったホテルメリー、メリーの隣のインディアカフェ。
名前は無かったが中国人のお姉さんが一人で切り盛りするカフェ。
滞在中の居所となったこれらは全て中国人の方々で運営されていた。
(後日、サン・マルコ広場で写真を撮り合った中国人カップルにも感謝。ほんとに助かった。)
お隣の国ながらあまり交友の無い民族だけど、予想外にもフレンドリーで親切だった。
そして程良くサバサバしている。
なんだか馴染みやすかったのを覚えている。
インディアカフェでの一枚。
レモンティーを注文したらリプトンがそのまま出てくる辺りのザックリ感。笑
(定量を詐欺していない事を証明する為。外国では多いらしい。)
気楽でいいや。好きだなぁ。
メリーの真隣にあるんだけど、お料理は家庭的。
ポークステーキとかカレーとか。
特別美味しい訳でもないけど、久々にホッとする家庭の味にありつけた。
この日はそのまま帰って倒れこむように寝た。
続く
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是非見てみてくださいー!